月に2回ほど無料塾で学習支援ボランティアをしていて中学生の女の子に英語・社会・理科などを教えている。
なぜかというと、一定の学力と学歴を土台につくるのは、その後の人生の選択肢を増やし、子供が自分で考えて自分の人生を形成することの助けになると思ったからだ。
これは、児童虐待や困難な環境で生きる子供たちのためにできる私の小さな1歩。
私の子供時代は経済的に不安定だった。
すごく裕福なときもあれば、住む家さえなく路頭に迷いかけたこともたびたびあり、辛い経験もあったが、子供だったので自分で自分の生活をコントロールすることができなかった。
短大を卒業してからは実家の経済状況は悪化をたどる一途で、自分で生きていくしかなかったのだが、そのときに役に立ったのが勉強だった。
学歴は自分の努力が足りずに地方の短大卒どまりだが、英語を勉強する土台があったため、語学力をのばすことが自分の新しい生活を作る一つのきっかけになった。
そして世界でも有数のGlobal Company といわれる会社で正社員として働くようになると、日本のトップエリートの中にはとても困難な状況を突破して活躍している人がいることを知った。
過去の私の上司の中にも2名、すごい人たちがいた。
その人たちはアルバイトをしながら奨学金で高校を卒業し、やはり奨学金をもらって大学に入り優秀な成績で卒業している。
そして、会社にはいってからも努力をし続けた結果、年収数億円の誰もが羨む成功者になった。
詳しくはかけないが、その人たちの子供時代の話を聞くと「私だったらまともな大人になっていないだろう」と思うような辛い体験をしている。
そんな人たちと一緒に働いていると、自分の不遇を環境や回りの人たちの責任にして被害者になるのは違うのではないかと、いつも自分を振り返る。
私が現在いまひとつ自分の目標や夢を達成していないのは、それまでの人生の中で自分を哀れむことに忙しく、自分が成功する選択をしていないだけだと思い知らされるのだ。
時代は移り変わり、これからの世の中は学歴や勉強では太刀打ちできないような競争がはじまるのかもしれない。
それでも、基礎的な学力があれば、何かにチャレンジする武器になると思うし、もしかしたら勉強で得た成功体験が次のチャレンジに対するハードルを低くしてくれるかもしれない。
だから、いま私は先ずは必要な助けを得ることが難しい子供たちを学習支援という方法で応援したい。
そして、自分で自分の人生を築くことができる子供たちがこれからの世の中をより成熟した社会に導いてくれることを心から祈ります。
元上司に「アルバイトで生活費を稼いでいて、いったいいつ勉強したんですか?」と尋ねたところ、
「電車の移動時間にも勉強した」といっていました。
私たちは、インターネットや本などを通してこの世の偉人から学ぶ機会もあります。
ヘレンケラー
リンカーン
孫正義
スティーブジョブス
でも「それは特別な人だから」といって自分をちっぽけに扱うことで見ないフリをしているだけなんですね。
私が私の元上司ほど成功していないのは、単純に「移動の時間までもを勉強に当てる」というような選択をしてこなかったから、ただそれだけです。