さて、思い返せば前回の転職活動は2008年のリーマンショック時。
当時も「100年に一度の経済危機」みたいなことが言われていて、求職者にとっては大変厳しい時代であった。
しかし、そんなことでは負けていられないと、すぐに自分を奮い立たせ、私は武装アイテムを入手する。
- リクルートシューズ(黒のパンプス)
- 襟のついた白シャツ
その時、私は「この靴を履きつぶすまで就職活動しよう!」と決意し、素早く対応した。
その結果、幸運なことにすぐによりよい環境の新しい職場に出会ったのだ。
「やっぱり素早い行動をしてよかった。気合と行動力が勝敗のカギなんだ。」
と、安堵とともに実感し、遅れをとった友達に、なんだったら説教とレクチャーまでして、ヘッドハンターまで紹介していた。
私がとっている行動が一番正しくて、素晴らしいから、みんなもそうしないとダメだよ。
くらい思っていたからだ。
しかし、いま思い返せば、なんて自分は傲慢だったのだろうと思う。
そうして、そのあと数年で、私の行動が一番よかったなんてことが吹き飛ぶような事実が多く出てきた。
私と同じ秘書業務をしており失職した友人Aさん。
彼女はリーマンショック後、数年間、正社員の職を得ることができなかった。
しかも経済状況的にも綱渡り。
貯金はなく、リボ払いでその場をしのぎ、住んでた会社の借り上げマンションを追い出され、新しい住居を探すも、賃貸契約の保証人も立てられず保証会社に依頼をしていた状況だった。
にもかかわらず、Aさんは多少は心配していたものの、スーパーの総菜売り場でウインナーを売りながら、いつもどおり飲み会に参加したり楽しく過ごしていたように見えた。
そんなAさんを見ながら
「私ならパニックになって、あんな風にお金なんか使えないよ。もっとちゃんと節約しなきゃいけないのに・・・」
と、勝手に心配したりしたもんだった。
しかし、しかしだ!
Aさんは、スーパーの惣菜のバイトや、派遣社員を転々としながら、その数年後には見事に大企業の正社員に復職する。
そして、40代前半で、医師の男性と出会い、とんとん拍子に結婚することになった。
いまでは、鎌倉で旦那様が建ててくれた新築の豪邸で暮らしながら、大企業の正社員として働いている。
自分が稼いだお金は全部、自分のお小遣いだという。
って、私が正しいと思っていた行動って・・・。
この世は、自分の波動にあった事柄を自分に引き寄せるという。
いわゆる「引き寄せの法則」だ。
恐れや防衛心を土台にした行動。
つまり「破滅したくない(恐れ)から、頑張る」という行動をすると、その土台にある「恐れ/破滅」を引き寄せ、より恐れを強化するという。
ここ数年勉強している心理学でそのことを学び、理屈では理解していたけど、実際の生活で、それが間違っていないということを最近よく目の当たりにするようになった。
Aさんが、何を土台に行動していたのかは、聞いていないのでよくわからない。
しかし、少なくともAさんは不安になりすぎたりしているような行動はなかったし、いつもどおり楽しく過ごしているように見えた。
この数十年間、小さいころから「恐れ」こそが私の原動力だった。
それこそが正しいと信じ込んでいた。
しかし、どうやら、ネガティブパワーでなんとか人並みの生活をしていた私が本当に自分と向き合い、学んだ心理学を活用し、「恐れの土台」から卒業した行動をとる時が来たみたいだ。
幸運なことに、私の周りには心理学で共に勉強した友人たち、職場の同僚、心理学カウンセラー、そのほか沢山の人たちが私を励まし、サポートしてくれている。
やっぱり不安に感じる時もあるけれど、いまは友人たちの励ましを信じ、まずは自分の気持ちと向き合ってみよう。
そして、本当に自分がやりたい仕事、ワクワクする仕事に出会えるための準備をしていこうと思う。
焦ったり、不安になる自分に寄り添いながら、まだ見えないGoalを目指して、一歩一歩進んでいこう。