とてもショックなことですが、我が家の愛猫ミータコ推定7歳オスが多発性嚢胞腎からの末期腎不全であることがわかりました。
先ずお伝えしたいのは、猫の多発性嚢胞腎についてのことです。
治すことができない疾患ですが、早期発見することで、この病気から引き起こされる腎不全を遅らせることが可能です!
・遺伝性の病気で治療方法がなく、おおよそ3歳~7歳で腎不全に至る
・ペルシャネコやペルシャと血縁関係にあるネコに多く見られる
・腎臓エコー検査で発見できるが、10ヶ月齢未満の猫はエコーでも発見しずらい
・遺伝子診断では10ヶ月齢以前でも発見可能
*岩手大学動物病院のサイトでより詳細情報があります
http://news7a1.atm.iwate-u.ac.jp/~hospital/disease/pkd.html
ここから先は簡単なミータコとの出会いと、疾患発見から現状に至る概要になります。
ミータコは私の近所にすんでいた地域猫で、2019年11月に保護し我が家の愛猫となりました。
地域猫時代は他の地域猫とケンカばかりして、いつもハラハラどきどき。
そして、ある日の大型台風のときに、夜11時ごろやっと強い風がやんだので心配でミータコを探しに家のドアを開けると「お腹すいた!早くご飯ちょうだい。」といわんばかりに、ちょこんとたっているミータコがいたのです。
その姿を見たときに「保護して家の仔になってもらおうと」と心が決まりました。
そのミータコが3か月ほどまえから食が少しづつ細くなり、2月に入ってからはチュールやオヤツ以外食べなくなってしまったので、さすがにおかしいと思い病院に連れて行ったところ、エコーと血液の検査で多発性嚢胞腎からくる末期腎不全と診断がありました。
まだ7歳くらいのミータコ。
つい最近まで元気いっぱいであと10年は余裕で一緒にいられると思っていたので、その診断結果に私は愕然とし精神的に強く打ちのめされました。
受信日2/5の段階で、腎臓の状態を示すクレアチニンCreatinine (CREA)、血中尿素窒素 Blood Urea Nitrogen (BUN)が振り切れるぐらいの高値で、ナトリウム Natrium (Na)値も高い数字となっておりとても危険な状態だったため、そのまま入院。
=入院時 2022年2月5日=
- CREA 8.4 (正常値 0.8-2.4)
- BUN 88 (正常値 0.8-2.4)
- Na 170 (正常値 150-165)
=退院時 2022年2月7日=
- CREA 8.1 (正常値 0.8-2.4)
- BUN 73 (正常値 0.8-2.4)
- Na 164 (正常値 150-165)
***3日間の入院中の治療***
- 定期的な血液検査
- 強制給餌
- 静脈点滴
3日間の治療で少しだけ数値が改善したものの、入院を継続してもその後の大きな変化が見込めない事、ミータコの精神的ストレスを考えると、病院での治療継続よりも負担の方が大きいので、自宅療養にすることを先生から提案され、いったん退院させることになりました。
入院中はひたすら固まっていて、トイレもちゃんと使えないほどだったので、帰ってきたときは下痢ウンチまみれ。
朝10時過ぎに帰宅してましたが、まだ怯えた様子でかなり警戒していたので、少しだけふき取りシャンプーとはさみで毛についたウンチをとり、そのあと自分で布団に潜ったのでそっとしておきました。
夕方になると少し警戒が和らいだのか、自らリビングにでてきたので、チュールをお湯でといたものを一本分あげると完食。
そして夜には自宅での治療を開始することになりました。
=自宅療養の内容=
- 皮下点滴 ソルラクト 150ml
- 強制給餌 (腎不全猫用のリキッドやウェットフード)
- ロイヤルカナン リーナルリキッド
- スペシフィックFKW
- 投薬
- ラプロス 1回2回朝晩に1錠づつ
- ネフガード 1日3回が理想だができる範囲で適宜
もともととても自我の強いイケイケな猫だったので、おとなしく点滴をうけてくれるのか不安におもっていましたが、洗濯ネットに入れてから上部が開くペットキャリーにいれて点滴したところ、病気で弱っているせいもあってか素直に受け入れてくれました。
しかし強制給餌については少し苦戦。
いっきに飲ませて誤嚥になるといけないので、その晩はリーナルリキッド100mlをシリンジで少しづつ与えました。
飲み込んではくれますが、本人は少し辛そうで、その表情をみているとこちらも気持ちがひるんでしまいます。
ほんとうはリキッドを1本200mlのんでほしいのですが、一度に30分ほどかけて100mlが限界かと感じました。
なので、強制給餌は1日に何度か分けて行うことになりそうです。
慢性腎不全。しかも末期でミータコにとってはとても辛い状態だと思います。
また飼い主である私にとっても苦しい日々になるかもしれません。
私のやっていることは、苦痛を長引かせるただの延命措置なのか!?
アメリカのテレビドラマで末期腎不全の猫を安楽死させるシーンがありました。
主人公の女性が旦那様に「ダーリン、○○ちゃんが安楽死で辛いわ」というようなセリフをいっているシーンがあり、ビックリしたのを覚えています。
また、私の従妹が飼っていたシーズーが脳腫瘍になり起きている間、ものすごい激痛でもがき苦しんでいる状態だったため、安楽死させたこともありました。
何が正解かなんてわからないし、「こうなったら○○すればいい」というマニュアルも私の中にはありません。
ただ、陽だまりの中、大好きなビーズクッションに身体を任せて、気持ちよさそうに寝ているミータコをみると、もう少し一緒にがんばっていきたいと思います。
一番辛いのはミータコなんだけど、病院とも相談し彼の状態をみながら治療を続けていきたい。
もともとは2/15に定期検診を予定していましたが、それよりも10日ほど早く病院に行けたのは、登録してるアプリ「猫さぽ」でのお悩み相談がきっかけとなりました。
体表の中川有紀子さんやコメントをくださった登録者の方には、とても感謝しています。
もし10日後だったら、ミータコと過ごす時間が残されていなかったかもしれません。
本当にありがとうございます。
また、新宿シェルター キャットリンクの代表には、強制給餌や点滴のやり方とコツについて教えてもらえました。
「苦しませずに緩和ケアだけをしたい」と、踏ん切りがつかない私に一喝。
「中途半端は無い、苦しくてもやるなら頑張る。やらないならこのまま何もしない。そしてやるなら、やりながら猫の体調などをみながら何を選択するか決めるしかない。」
と言っていただき、腹をくくることができました。
迷いながら、後悔もいっぱいしながらでも時間はすすみます。
ただ、そのつど、自分が最善と思う選択をしていくしかありません。
ずいぶんと長文になってしまいました。
最後まで読んでくださってありがとうございます。